熊野本宮 釜餅

熊野本宮 釜餅 について

熊野の神が最初に舞い降りた地の傍らで育ったもち米

熊野の神が最初に舞い降りた地の
傍らで育ったもち米

「熊野の神が最初に舞い降りた地」と言われる大斎原(おおゆのはら)は、熊野本宮大社の旧社地です。かつて長い道のりを一歩ずつ踏みしめながら、魂の癒やしを求めて人々が目指した熊野詣の終着地であり、出発の地でもあります。今も見守る厳かな大鳥居。「熊野本宮 釜餅」の原料となるお米はこの大鳥居前の田んぼでとれたものを中心に使用しています。

ここで育てる釜餅専用のもち米「やたのもち」は、栽培方法を模索しながら3年かけて開発した、正真正銘熊野生まれ熊野育ちのもち米です。保水力が高いことから添加物を使わなくても柔らかさが長持ちし、ベタつかずサクサクと歯切れのよい食感が味わえるのが特徴です。どこにもない熊野ならではの味わいは、このもち米によって作られています。また釜炒りの番茶など、地元で作られる素材の天然の美しい色合いも「熊野本宮 釜餅」の特徴です。

心も体も癒やされる「よみがえり」の味を伝えたい

心も体も癒やされる
「よみがえり」の味を伝えたい

古来より日本には山を神や祖先の霊が宿る神聖な場所とする自然崇拝の考え方があります。神々が籠もる深山の霊場、熊野は「よみがえりの地」と言われ、熊野信仰の中心として古から人々を魅了してきました。中でも熊野三山のひとつ熊野本宮は日本の原風景が残る神聖な場所として守られてきた土地でした。

この地で私たちが心がけているのは、地域に古くから使われている原料をベースに何が作れるかを考えた商品開発です。熊野の魅力を知ってもらいながら、景観や地域の人が楽しく働く場を作り、よみがえりの地熊野の息吹を感じて心も体も癒やしてもらえる、そういう商品を丁寧に作ることが私たちの誇りでもあります。かつて古道歩きの旅人をもてなした「山祝餅」の元とも言われる釜餅は、その思いの象徴として創業から作り続けている私たちの原点です。

門外不出の内緒餅。地元のおばあちゃんが守り継ぐ昔ながらの製法

門外不出の内緒餅。
地元のおばあちゃんが守り継ぐ
昔ながらの製法

「熊野本宮 釜餅」はおはぎでも大福でもない独特の粒感が大きな特徴です。なぜこの食感が生まれるかというと、もち米をせいろで蒸さず、釜や鍋で炊き、臼や杵を使わずにそのまますりこぎでつぶしながら搗きあげるからです。お餅なのでハレの日=めでたい時に作られていましたが、昔はもち米が貴重だったため、贅沢をしていると言われないために普通の米のように炊き、こっそりと搗いていたそうです。そのことから、別名「内緒餅」とも言われてきました。

私たちは、地元のおばあちゃんたちから製法を教わり、昔ながらの作り方でひとつひとつ手作りしています。炊くことで粘りすぎず程よく粒感を残したもち米が甘さ控えめのつぶあんをふんわりと包み、お米本来の風味を引き立てます。
また、本来外側と中身の糖度が違うと表面に割れが起こります。「熊野本宮 釜餅」はあんの糖度を低くしているのですが、本来なら起こるはずの割れが不思議なことにありません。機械では再現できない独特の味や食感は、古から受け継がれてきたこの地ならではの食文化を伝えています。

いくつでも食べ飽きない2つの粒感と風味の絶妙バランス

いくつでも食べ飽きない
2つの粒感と風味の絶妙バランス

作り方は家庭の味の延長にありながらも、それぞれに個性が際立ち、結果的に生まれたのが他にはない独自の味と食感です。中でも多くの人が一口目で驚くのが食感。一般的なお餅のもっちりとした口当たりをイメージしていると、訪れるのは心地よい裏切りです。サクサクと歯切れよい独特の生地とキレのよいつぶあん、2つの粒感が合わさり、スッと喉を通る瞬間は惜しくなるほどの潔さ。粘らないので喉に詰まりにくく、子どもからお年寄りでも安心して召し上がっていただけます。

この独特の食感と同時に感じるのが瑞々しいよもぎの香り。濃厚な爽やかさと甘すぎないあんが絶妙のバランスを作り、いくつでも食べ飽きることがありません。また香ばしいくるみの味わいと歯ごたえが癖になると根強いファンが多いのがくるみ。古代米は独特の色味があるものの実際は最も癖がなくシンプルな味わいが特徴で、プチプチとした黒米の小気味良い歯ざわりは子どもにも人気です。